瀬をはやみ岩にせかるゝ滝川の われてもすゑに逢はむとぞ思ふ |
崇徳院(小倉百人一首第77番) |
川の流れが速いので 滝の水は岩に当たって激しくふたすじに割れる けれどまた流れはいっしょになるのだ そのようにいつかはあなたと結ばれたいものだと思う |
激しく情熱的な想いを巧みな比喩で表している。口ずさむとリズムのよさがよくわかる。 瀬をはやみ 岩にせかるゝ 滝川の われてもすゑに 逢はむとぞ思ふ と区切ってみると、それがはっきりする。 一気に下り落ちるような内容とリズムがぴたりと合っているのだ。 古典で言う「逢ふ」はただのデートではない。契ることを意味する。そう思って読むとこの歌の激しさがよりこちらに迫ってくるものがある。 |
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