竹内まりやの魅力はひとによってそれぞれだと思うが、私は声が好き。カラオケ付きのCDをかけているとよくわかるのだが、歌の魅力があの声で完成されていくところがある。みずみずしくつやと張りがあって(って果物の形容みたいだが(笑))、特に恋歌を唄うときに発揮される。
会場で「カムフラージュ」(ドラマ「眠れる森」の主題歌)を買ってきて、以後中毒のように(笑)集中して聴いているが、いい。ほんとにいい。長いこと友だちだった男に告白する女の歌だが、10年くらい前に見たメグ・ライアンとビリー・クリステル主演の「恋人たちの予感」という映画を思い出した。
あのころはかっこいいなあと思うだけであの映画の魅力までわからなかったが、私もこういう歌を好むようになったのかな、とちょっと感慨がある。
最初の方の2,3曲は久しぶりだったせいか、声がマイクにかぶっているようで聴きづらかったが、だんだん調子が出てきた。知っている曲は一緒に唄う。
いちばん好きな「もう一度」がなかったのが残念だが、とにかく生で聴くのはいい!しかも日本でも有数のバックメンバーである。なんかみんな演奏するのが楽しくてしかたない、という感じだった。
ところで、竹内まりやと山下達郎には見せつけられっぱなしという感じだった(笑)。
ファンの方も仲がいいことは知ってるわけだけども、結婚後は初めてになる18年と7ヶ月ぶりの復帰コンサートである。おまけにプロデューサーでもある山下達郎は日本で屈指のミュージシャンであり、自身のコンサートは「伝説」と言われるくらい、ファンを楽しませることで知られている(残念ながら私はまだ聴いたことがないけれども)。彼の手でどんなコンサートが見られるのか楽しみにしていたファンも多かっただろう。
以下、竹内まりやの発言より(記憶で書いているので詳細違うかも)。
*日本広しといえども、山下達郎をバックのミュージシャンとしてアゴで使えるのは私だけです(笑)。しかもノー・ギャラ。(笑)(後ろを振り向いて) え、ギャラもらってるの(?笑)
*武道館では何回かステージに立ったことがあるけれども、5年ほど前にエリック・クラプトンが武道館でコンサートしたときに控え室に行ったら、ナンパされたんですよ。
ホントですよ。(前の方の観客に)信じてないでしょう?ホントなんだか
ら。
ロンドンの電話番号をくれて、神戸牛は好きか、と聞かれたので思わず、 "Yes,I
do"と答えて、ま、食事ぐらいならいいかと思って達郎の了解取って行ったんです。(振り向いて)な、たっつぁん!(笑)
*このあいだ週刊誌にどっかで見たことのある写真が載っていて、「竹内まりや、すっぴんでママチャリに乗ってにんじんを買いに行く」とか書いてあったけど、よけいなお世話じゃないねー(笑)。(観客より笑い声)
なんか昔も達郎と結婚する前にすっぱ抜かれたんだけど、それぞれの写真が右左のページに載っていて、「地道な音楽活動をするロック歌手・山下達郎」(笑)ってあるのに、あたしの方は「婚前交渉を迫った竹内まりや」だって(笑) (観客爆笑)。まあどうでもいいんですけど(笑)。
*(「元気を出して」を唄う前に)
失恋やリストラで会場にお越しの全ての元気のない方へ。
*結婚して、休業して、出産して、もう歌をここでやめても悔いはないよなぁと思ってた時期があった。
*家庭に入った女性が働くのは、何かを犠牲にし、身体も酷使しないとやっていけない。まだまだそういう時代なんです。
*達郎もよく口にするけれども、この歳までまさか自分が歌っていられるとは思わなかった。
それもこれも、こういうスタイルの活動を理解して支えてくれた私に関わる全てのスタッフと、そして、私の音楽を聴いてくださるみなさんのおげです。このままのんびりやっていきたい。
(大きな拍手が起こる)
*最後に、私の音楽は達郎を抜きにしては語れません。
(続けて山下達郎が「今後も竹内まりやをよろしくお願いします」と言って頭を下げた。観客より歓声上がる。) |
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