2005/1/10 月曜日

年越しになった誕生祝ひ

Filed under: 日記 — pug @ 23:28:11

(以下は五日に書いたものです。遅くなりましたがアップします。)

二日は、風邪やら雪やらで延び延びになつてゐた誕生祝い(十二月二十五日の!)をやうやくやつてもらつた。

shishimai.JPG
「ねのひ」に入ってきた獅子舞、トトロ撮影

プレゼントではなく、ごはんをおごつてもらつた。トトロの誕生祝ひ(十一月)はわたしが鰻をおごつた。

東京駅丸の内北口の旧国鉄本社ビル、昨年九月に丸の内オアゾというビルになつたところだが、ここの六階に「蔵人厨<くろうどくりや>ねのひ」といふお店がある。盛田といふ愛知知多半島の酒造会社が造つてゐる「ねのひ」といふお酒が呑めるところだ。ソニーの創業者の一人だつた盛田昭夫はここの十五代目。「ねのひ」の他に醤油や味噌も造つてゐる。トトロはたまり醤油が気に入つてゐる。

「ねのひ」は子<ね>、つまりねずみの日。宮中でお正月の子の日に行事が行われた。行事の詳しい内容となぜお酒にこの名前が付けられたかはこちらで。

ここでいつぺん呑んでみたくて、誕生祝ひはここにする、と決めてゐた。クリスマスセールが忙しいので二十五日当日はムリだから二十九日を予定してゐたのに、風邪が治らず、しかも当日は雪の予報が出たので持ち越しになつてゐた。

ネットで事前に調べたら、二日は十一時から一階で鏡開きをするといふことなので、それに合はせて着くやうにした。お酒は「ねのひ」。鏡開きを間近で見るのは初めてで、興味津々。
開始時間に近づくと見物客が集まつてきた(皇居の一般参賀帰りが多かつたらしい)。ビルのオーナー(三菱地所)と商店街の代表と盛田のひとがそれぞれ木槌を持ち、「新年明けましておめでたうございます、イヨーッ」といふかけ声に合はせて「ねのひ」の菰樽に向けて木槌を振り下ろした。…なに、ふたはあらかじめ三つに割つてあつたのだけど(笑)。
「ねのひ」「丸の内oazo」と書かれた杉の升に「ねのひ」が注がれて、お客さんに振る舞はれた。うまい。

で、六階のお店に行き、お昼を食べた。メニューは酒のアテになるものが多いのだけど、お昼だとモツの土手煮丼(赤みそで煮込む)とか三河赤鶏の焼き鳥定食などがある。
八食限定の子乃日箱膳<ねのひはこぜん>といふのにする。メニューは次の通り。

一の膳 食前酒(大吟醸原酒)
     能登特撰珍味:海老の粕漬、イカの沖漬

二の膳 三河赤鶏のトマト肉詰
     三河赤鶏のもも塩焼
     さらだ

三の膳 さつま芋のレモン煮
     木の葉南瓜
     翡翠茄子
     菊花葛
     栗甘露煮
     黒豆
     青菜のおひたし
     海老の旨煮
     三河赤鶏の卵焼
     湯葉煮

     刺身三品盛り合せ
     サーモンの西京焼き
     手鞠寿司
     赤出し
     黒豆のパンナコッタ

黒い箱二段重ねの膳が運ばれてきて、一の膳はふたの上に載つてゐた。大吟醸原酒はこの店でしか呑めないといふものだが、水で薄めてないから香りも味も濃厚。スズにメッキしたピューターのおちよこに入つてゐた。
どれもおいしかつたが、赤出しがよかつたな。トトロは好きなんださうである。パンナコッタも上等。デザートは他に純米酒のムースといふのもあるらしく、今度食す機会があつたら試してみたい。

途中で獅子舞が入つてきた。トトロにケータイで撮つてもらつたのが冒頭の写真。噛んでもらふのもやつてもらつた。縁起がいいとか。

このあと、神田明神でお参りしてから社頭にある天野屋で甘酒を飲む予定だつたのだが、中央線で御茶ノ水を乗り越してしまひ、トトロは新宿に行つてそのまま帰ると云つたので、わたしだけ御茶ノ水に戻つた。
さすがに江戸総鎮守といふだけあって(江戸時代には庶民の信仰が一番厚かつたのぢやなかつたつけ)、すごい人出。三十分くらいかかつたのぢやないかなあ。右手の舞台で獅子舞が奉納されてゐた。

商売繁盛のお札を買ひ、おみくじを引く。えーと、六番で、吉だつたと思ひます。どつかにやつちやつていま確認できない(^^;)。
天野屋は店頭で紙コップに甘酒を注いで売つてゐた。トトロが食べたいといふ芝崎納豆も買ふ(大粒で美味)。甘酒はこのあいだ職場で買つたのとはやつぱり違ふ。お店の地下の室<むろ>で自然発酵した麹を使つてるさうだから、すごいね。

このあいだトルコのお菓子を送つてくれたNさんはこの日、神田明神が混んでゐたので湯島天神に行つたのださうだ。わたしが行つたのは二時半くらいだつたと思ひます。もしかして、誰かに逢つたりして、と思つたのだが逢ひませんでした。

ついでに(?)湯島聖堂が開いてゐたので寄つてみた。孔子を祀るといふのもなんだかおもしろいが、ちやんと初詣してゐるひとたちがゐたのでちよつと驚く。絵馬もあつたし。作品の中で一番好きな中島敦の『弟子』
は孔子の弟子の話なのだが、あれを思ひ出した。漢詩や論語を教えるカルチャースクールが行はれてゐるらしい。

Lさんがコラムニスト中野翠の『ここに幸あり』(毎日新聞社)といふ最新コラム集を年末に買つたといふので、帰りの常磐線で読もうと上野駅構内の本屋をさんざん探したが、見あたらず。しかたないので、旧版の『無茶な人びと』(文春文庫)にする。「サンデー毎日」にコラムを掲載してゐるのを知らなかつたのだが、それを毎年まとめて年末に刊行してるんですな。

『無茶な人びと』はわたしが結婚した翌年の1997年のもの。パソコン通信を始め、仕事を辞め、英国に旅行に行き、夏にダイアナ妃が死んだことを知つて驚き、といろいろあつたので選んでみました。例の神戸少年殺人があつて、英国で犯人は誰なんでせうと同行になつた人たちと話してゐたら、帰国した日に成田で犯人逮捕の新聞を見て驚き、帰り道に読んだので印象に深い。

何年か前のマラリーで柴田千晶さんといふ女性詩人が朗読した詩にあつた、東電OL事件もこの年である。井の頭線とか渋谷は使つてゐたので他人事のやうには思へず、被害者のことが不思議でならない。現在品切のやうだけれど、その詩を含む柴田さんの詩集『空室―1991‐2000』(ミッドナイトプレス)はこちら

コメントはまだありません

コメントはまだありません。

この投稿へのコメントの RSS フィード。

現在、コメントフォームは閉鎖中です。

HTML convert time: 0.307 sec. Powered by WordPress ME