2008/1/24 木曜日

図書館に返した本についての感想

Filed under: 未分類 — ぱぐ @ 22:19:27

先日借りた10冊は期限オーバーしたのですが(^^;)、全部読み終えてから返しました。簡単に感想を書いておきましょう。

清水好子『王朝女流歌人抄』(新潮社、1992)
 清水好子はもう亡くなったというが、国文学者の中では読みやすい文章の人だったと思う。赤染衛門(あかぞめえもん)に、夫である大江匡衡(おおえのまさひら)の前に好きだった人がいて思いを残していたという話に驚く。典型的な優等生、内助の功といった人だと思っていたので。

大岡信『1900年前夜後朝譚 近代文芸豊かさの秘密』(岩波書店、1994)
 イサム・ノグチ(彫刻家)の父である野口米次郎(若くして渡ったアメリカで英詩を書いた)の名前は知っていたが、詩の現物を読むのはこの本に紹介されていたのが初めて。日本人には珍しく哲学的というのか箴言的というのか、考えることを詩にするタイプであったらしい。ただ自分で日本語に直したものは出来がよくなく魅力が伝えられていないとのこと。

中野好夫『英文学夜ばなし』(新潮選書、1971)
 訳書などでずいぶんお世話になっているけど、中野好夫の毒舌はおもしろい。重箱の隅をつつくような英文学研究にあきれかえった話だの、日本人が英文学研究をやると言ったって所詮は向こうのものを参考にするしかないとか、自分で徳富蘆花のことを調べてみたらおもしろかった(あとで伝記を書いてます。読みたいと思ってますが未読)とか、まあとにかく率直なんですね。わからないことをわからないというのは学者としてはかなり異例ではないのかな。

平岩弓枝『山茶花は見た 御宿かわせみ四』(文春文庫、2004)
 るいさんの色っぽさがますます増してきたような……好きであっても将来どうなるかわからないと思いながら東吾が来るのを待っているせいか。祝言を挙げてからはこの辺変わるのかな。

阿川佐和子『阿川佐和子のお見合い放浪記』(講談社+α文庫、2001)
 1月8日に書いているので省略。

同上『ときどき起きてうたた寝し』(文春文庫、1998)
 1月9日に書いているので省略。

大岡信『百人一首』(講談社文庫、1980)
 百人一首についての本はかなり読んでいると思うが、大岡さんのは大意が詩の形式になっているのが独自。詩人だからね。作者の人間関係について詳しく書いてあったので、次の日に行った近衛家の美術展で参考になった。

色川武大『わたしの旧約聖書』(中公文庫、1991)
 種本の旧約聖書が文語訳だったので、ああ、これがたぶん神谷さんが読んでいた聖書の訳だろうな、と思いながら読んだ。あんまり読む気になれないんだけど、もし聖書を参考として読むのなら文語訳の方が言葉としては優れていると思う。そういえば米原万里も文語訳聖書を引用しているので意外に思ったことがある。色川は博打で身を立てていたことがあるのでそういうものの見方がおもしろかった。

塩野七生『神の代理人』(中公文庫、1975)
 最後に出てくる法王が面白かった。最初は特に目立ったことをせずなんだか楽ちん、と思っていると実はなかなか手強い政治的な手腕の持ち主。自分を毒殺しようとした計画を知り、首謀者の枢機卿、実際に手を下す役割の外科医などに対して、処刑もするけど二度と社会的に立ちゆけないようにするやり方のうまさよ。カーニバルなどは積極的に見物しルネッサンスの名だたる芸術家たち(ミケランジェロとか)には金を出すことをいとわず、彼の在位当時は文化が盛んであったこと。ただしそれほどの歳ではないのに急死したので膨大な借金が残って貸した方は真っ青になったという。

永井路子『歴史のヒロインたち』(文春文庫、1990)
 短い対談を集めたものなので一人一人に対する考察が足りないのがちょっと不満。借りてすぐ読んだのでどれがどうだったか詳しく思い出せない。すみません。

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