2004/10/28 木曜日

農民と商人の血

Filed under: 散文・文章 — pug @ 23:38:01

去年の七月からスーパーで働いてゐるが、この職場に決めたのは縁あつてといふことにならう。

九年勤めた勤め先(公益法人)を辞めて、郵便局で集荷のバイトをしてゐるうち、「ぼうこうえん」になつてしまい(!)、三ヶ月でやめた。そのあとは数年ぶらぶらしてゐたのだけど、貯金が底をついてトトロから借金する羽目になり、仕事を探せといふ厳命がくだつた。

一番馴染みのある本屋の仕事を探したのだが、レジを打つたことがない者には近所の小さな本屋では無理だと見られたやうだし、何駅か離れたところからは交通費が出せないので学生以外は採つてゐませんといふ返事。一番脈がありさうに思へた近隣で一番本の品揃へが多い店では、募集が出てゐなかつた。

その帰りに今の職場に寄つたら募集が出てゐた。レジをちやんと教へてくれるといふことなので、トトロに相談の上、応募した。本屋に出した履歴書をそのまま流用したために、あとで採用担当者から電話で確認されたけれど(^^;)。

いまは毎日一時間ずつレジにも入つてゐるが、無愛想で営業とか接客はぜつたい向かないと思つてゐたので、学生時代のバイトでさういふものは一つもやつてゐない。税務署とか証券代行とか事務系が多かつた。あ、一度だけ歯医者の助手をやつたが向かなかつたらしく、すぐクビになつた(今思ふと我ながらよく応募したと思ふ)。

さて前置きが長くなつたけれど、タイトルについて。
わたしは信州伊那の農民(林檎や梨作り)と、北関東と東北から上京して造花を作つて売つてゐた商人の孫である。農民の子である父は新聞社勤めだつた。造花屋だつた母方の祖父はわたしが産まれる前に死んでしまつたので詳しいことは知らないが、どうもあんまり商売は上手でなかつたらしい。

今の職場に決めるのと並行してネットでやらうと考へた商売があつて、職場に慣れたら準備に取りかからうと思つてゐたが、いまだ準備の初期段階。多忙をいいわけにしてゐたけど、体も慣れてきたことだし(一時期、眠れなかつたり目が痛くなつたりした)、そろそろ次の段階に行かう。商売下手な祖父の血を上回りたいね(笑)。

去年、レジ教育が終はつて今のところに辞令が出たのが十一月。これから年末年始まで怒濤の日々が待つてゐる。
その前に、自分の気持ちを確認しておきたかつた。

【追記:ドラゴンズの五十年振りの日本一ならず。残念。他日を期す。】

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