卵焼きの思い出
筒井ともみ『舌の記憶』(新潮文庫、2000。元本は1993、スイッチ・パブリッシング)を読んでいる。
団塊世代の脚本家、作家。
わたしが観たことがあるのは映画「失楽園」くらいかなあ
(テレビ放映ですけど)。
森田芳光監督、役所広司と黒木瞳が主役カップルを演じたものですね。
あの映画では、鴨のクレソン鍋を食べるところが
印象に残っています。
渡辺淳一のポルノ路線にはどうよ?っていう気持ちがあるし
黒木瞳が好きじゃないので、一回観れば十分な気がしますけどね。
向田邦子は食べる場面がうまい人でしたが、
向田邦子賞をもらったことがあるというこの脚本家も
食べる場面がうまいのかなあ。
『舌の記憶』は子どものころの舌の記憶をよみがえらせるエッセイ
ですが、読みながら思い出したことがあります。
何回も書いていますが、わたしは小学校4年から
私立小学校に編入しました。
それまで給食だったのがお弁当に代わったんです。
4年から6年まで同じクラスで同じ先生だったのですが、
クラスで集まる機会があると、必ず話題に出ることがあります。
今は会計士になっているHくんが持ってくるお弁当の卵焼きが
とてもきれいだったこと。
みんなが覚えているというから、よほど印象に残っているのでしょうね。
その卵焼きを作ってくれたお母さんはすでに亡くなったそうです。
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