マザー・グース学会関東支部例会
手持ちの資金が乏しくなってきてからも、マザー・グース学会の会員だけは細々続けてきた。モーツァルト協会はちょっとしばらく無理かな。行くとしても曲目を選んで行くことになるだろう。
前は「マザー・グース研究会」という同好会のような組織だったが、今はちゃんと英文学の学会として認められるようになり、ほかの学会で発表している会員もいる。だいたいは大学に所属する研究者か英語の先生、あとはマザー・グースが好き、という人で構成されている。わたしは一番最後のカテゴリーに入ります。
きのうは隔月に下北沢で行われている関東支部例会に、久しぶりに出席した。たしか東村山に来てからは初めて。
例会の内容は、英語の原書テキストを使った勉強会(指名された人がひとつの歌を担当して発表する)、関東支部会員二人の共著からひとつずつ読む、グッズやCDやビデオなどの鑑賞。
マザー・グースというのは最近はよく知られるようになってきたと思うのだけど、英米のわらべうた。有名なのだとルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』でもモチーフに使われている「ハンプティ・ダンプティ」とか「ハートの女王」とか。
わたしのやりたいことのひとつに、アガサ・クリスティーの全作品に出てくるマザー・グースを調べる、というのがあって、邦訳は全部手元にあるので、あとはクリスティー作品の原書を調べてつきあわせればいい。該当箇所については付箋張りをちょこちょこやっている。
藤野会長が昔出した本がいちばんの参考になるはずなのだが、印刷部数が少なかったのか、古本屋では見かけたことがない。ほかのテキストはともかく、これだけは手元に欲しいと思っている。→情報を教えてもらったのでネットで購入することにした。楽しみ。
PukiWikiというフリーソフトを家人に入れてもらったので、このデータベース作りに活用したいと思っているのだが、使い方がよくわからなくて使いこなせていない。今は神谷美恵子のことに頭が行っているのでもう少しあとになるかなあ。
きのうはいつもより少ない出席人数だったとのこと。毎回富山から来ているという人がいたのでびっくりした。お嬢さんが東京に住んでいるので泊めてもらうのだという。行き帰りの途中に本屋に寄ってマザー・グース関連の本を購入するのが楽しみなのだそうである。
かつて「小鳩くるみ」という芸名で歌のお姉さんをやっていた鷲津名津江さんは、今はマザー・グースの研究者になっている。NHKの人間講座でマザー・グースの番組を担当したことがあるから、観た方もいるかもしれない。マザー・グースはもともと歌だから、お手の物だろう。その番組のビデオを持ってきた人がいたので、1回分を見る。
早稲田大学の生涯教育のひとつで、夏にオックスフォード大学での3週間の語学研修に行ってきたというひとがいて、おみやげにボードリアン図書館の消しゴムをもらった。大学の寄宿舎に泊めてもらい、学生が世話係になってくれるのだそう。
あと、化学専攻の勤め人だった男性が出したマザー・グースの訳詩集をもらった。文学畑じゃない人が訳したのでひと味違うおもしろみがありそう。
勤め人だったときにせっせと集めたハンテルHantelというスコットランドにある会社製のミニチュアを持って行った。いろんなシリーズがあるけど、今回は『不思議の国のアリス』のもの。それに家人が持っているチック・コリアの「THE MAD HATTER」(1978)というアリスをモチーフに作られたジャズのCD。今は買えないから無くすなと家人がうるさく言ったので、MDにも録音したが、これはルイス・キャロル学会会員のMさんに差し上げた。
日本でどういう風に訳されてきたか、そのときに参考にしたテキストは何か(伝承童謡なので版がまちまちだし、時代によっても変化している)というのが、最近、会員の間で活発に交わされている関心事である。わたしは北原白秋しか知らなかったが、竹久夢二とかいろんな人が手がけているらしい。
せっかくなので、続けて出席することを決心して帰ってきた。うーん、早く仕事を決めないといろんなことが続いてゆかない。