母校の文化祭
数年ぶりに母校(私立の女子中高一貫校)の文化祭に行ってきた。
特に誰とも約束しなかったのだが、卓球部の5年下の後輩Hさんと1年上の先輩Hさんに逢った。後輩Hさんはもしかしたらお嬢さんが今年受験するかも、とのこと、先輩Hさんはお嬢さん二人が在学中である。
わたしは高校卒業寸前になって、母校の国語か日本史の教員になる望みを持ったのだけど、大学が性格に合わなくて教育実習(国語)は母校でやらせてもらったものの、まじめに勉強する気を失ってなんとか卒業だけはした、という形だったので、とても母校に教員志望を申し出るわけにゆかず、断念した。
その思いはかなり後まで引きずっていて、今日も「もし教員になっていたらどうだったかなぁ」と思いながら見て回った。
もう一つの「もし」は自分に娘がいたら母校に入れるか?ということだけど、本人が気に入れば勧めるかもしれないな。先輩Hさんに前からそういうつもりがありましたか、と訊いたら、通える範囲で本人が気に入れば、という気持ちだったという。
今日は一日目で午後のみ。観たものは次の通り。
*中1の展示2つ
キューピーについて
黄色について(これは今年の中1の学年色。わたしの学年は赤、今年は高3)
*美術部の展示
油絵が多かったようだ。田舎の家を描いた絵が上手だった。
*文芸部の展示
漱石の「夢十夜」について。現役のころ、あったかなあ。あまり大きな声で言いにくいけど、わたしは文学青年・文学少女が苦手で、あったとしても入ってはいなかっただろうと思う。「感想を書いてください」と言われてたいへん困ったのだけど、「できたら書くことは続けてください」と書いてきた。部員の作品を集めた小冊子をもらう。
*自然科学部生物班と天文班
苦手な理数系の中で唯一、好きだったのが生物。「アサギマダラ」という蝶のマーキング(写真は喜界島のもの)というのを最近始めたのだそうで、報告を見ていたら部員が説明してくれた。この蝶は羽が丈夫なのでマジックペンで文字などを書き、どこまで飛んでいくか確認するのだという。生物班はこの蝶がたくさん生息している長野県の川上村のあたりで合宿をしてやっているとのこと。いちばん遠いのだと韓国で見つかったという。
天文班はロケットや今の天体学の現在の説明。プラネタリウムの模型のほかは字の説明だけでちょっと地味だったなぁ。
*ギター部の演奏会
2曲目から聴いた。印象に残ったのは芥川也寸志の「弦楽のためのトリプティーク」(3面一組の絵のこと、演奏されたのは第3面のみ)、ベイ・シティ・ローラーズの「Saturday Night」、パッハベルの「カノン」、アンコール曲ケルティック・ウーマンの「You Raise Me Up」(荒川静香がトリノオリンピックのエキシビジョンで使った曲とのこと)。
*高校演劇部の芝居
演目は訊かなかったのでわからず。プログラムにもない。森に捨てられた人間の不満が木になるという、その精たち(?)のお話らしい。なかなか上手だったと思う。ある国の王様をたらし込んで国が滅びる元を作ったという赤いドレスの女(女子校なのでみんな女が演じてるのだが)が印象に残った。
わたしたちの学年の途中に新任で赴任してきた家庭科のI先生が演劇部の顧問で、照明係をやっていた。あした寄席が久しぶりに復活するそうですね、と訊いたら、細々とは続いていたのだという。演目はお笑いだけらしい。今ブームなんだから落語をやる子が出てきてもいいと思うんだけど……あしたは別の用事があって行けないのがとてもざんねん。
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父兄や卒業生のためのカルチャー教室があって、我孫子にいるとき学年主任だったM先生の源氏物語講読講座に通ったのだけど、片道2時間がきつくて途中で挫折してしまった。先生をがっかりさせたのが申し訳なくて、チャンスがあればまた申し込みたいと思っていたのだが、もうやっていないことがわかって愕然とする。
前校長でわたしも習ったことがある国語のS先生が万葉集の講座を持っているらしい。仕事がちゃんと決まってできるようだったら申し込みたいが……
学校新聞の復刻縮刷版を無料で分けてくれるということだったので、ちょっと重いのだけどもらって来た。いろいろ取ってあったが東村山に来るときにだいぶ処分したのでたしかこれは残っていないんだと思う。それに学校の歴史にも興味があるし。