あちこち拾い読み
神谷美恵子周辺の本を読んでいる。
それだけだと頭が疲れるので、図書館で次の本を借りてきた。
*富岡多恵子『中勘助の恋』(1993)
中勘助(1885-1965)は漱石に大学で習った世代の人。
『銀の匙』(岩波文庫)は子どものころの回想を子どもの気持ちでつづったもので、岩波文庫で一番人気のある本だという。文章がさらさらと読みやすいのがいいです。
勘助は我孫子に住んでいたことがあるので、前から気になっていた。
『不思議の国のアリス』の著者、ルイス・キャロルと同じく、小さな女の子が好きだったらしい。
*遠藤展子『藤沢周平 父の周辺』(文藝春秋) 『父・藤沢周平との暮し』(新潮社)
藤沢周平は結核で療養したのが東村山の病院で、その後も西武池袋線沿線に住んでいた。
著者は藤沢の一人娘、わたしと同世代。子煩悩な父親の様子がおもしろい。
同じ作家の娘の書き物でも、幸田文の時代とはずいぶん違うな、と思う。
コメントは受け付けていません。