辞書あれこれ・その1
子どもの頃から辞書を拾い読みするのが好きだった。
実家には岩波好きの両親の故か『広辞苑』が必ずあったし、あれこれ読んでみるのが好きな父は、『日葡辞書』(室町時代末期の日本語にポルトガル語の説明を付けたもの)とかラテン語の辞典なんてのも持っていたように思う。
わたしは大学で英語とフランス語で落第しそうになったくらい、語学についてはセンスのない人間だが、辞書を読むのは好きだ。
中学生になって初めて買った英和辞典は三省堂のクラウンで、ことわざがおもしろかったので探してみては蛍光ペンでアンダーラインを引いた。今でもそれはやっていて、いま手元にある英和辞典は研究社のリーダースだけど、暇なときに引いたあとがある。
実家にそのまま置きっぱなしだが、研究社のは英和大辞典まで持っていた。大学は英文科がいちばん人数の多い学校だったので、図書館には立派なOED(オックスフォード・イングリッシュ・ディクショナリー)があっただろうが、開くところまではいきませんでした。タイムズの巨大な地図帳がおもしろくて、たまに広げて見たな記憶がある(地図だとほら、字を読まなくても済みますから)。
あと、英国関係では、ブリューワー英語故事成語辞典(大修館書店)と研究社の英米史辞典、イギリス歴史地名辞典の歴史地名編(東洋書林。片割れなのは古本屋で買ったから)、イギリスの生活と文化事典(研究社)を持っている。ブリューワーは雑学辞典。研究社はアメリカの雑学を扱うスーパートリビア辞典というのも出しているそうだが、今は絶版で古本でないと手に入らない。 (つづく)